組織が目標を達成するために、チームマネジメントは重要な要素の1つです。
組織のパフォーマンスを最大化させる以外にも、従業員のエンゲージメントを高めたり成長を促進したりするためにも、マネジメントが適切に機能する必要があります。
本記事では、チームマネジメントに求められるスキルや成功させるためのポイント、有効に活用できるツールなどについて解説します。
目次
- チームマネジメントとは?
- チームマネジメントを実施する目的
組織の目標を達成する
チームのパフォーマンスを最大化させる
従業員エンゲージメントを高める
メンバーの成長を促す - チームマネジメントに求められるスキル
リーダーシップ
目標設定能力
権限を委譲するスキル
タスクとスケジュールの管理能力
コミュニケーション力
コーチング力
フィードバックスキル
コンフリクトマネジメント - チームマネジメントに役立つツール
タスク・プロジェクト管理ツール
コミュニケーションツール
サーベイツール - チームマネジメントを成功させるポイント
目標を明確に定める
目標設定に便利なSMART原則
定期的なフィードバックを実施する
チームの多様性を尊重する
リーダーがDEI&Bに対する理解を深めマネジメントに活かすのも有効
役割を明確化する
継続的に実施し、改善を続ける
情報共有をしっかりとおこなう
オープンなコミュニケーションをおこなう - チームマネジメントに「Geppo」を有効活用するポイント
仕事の満足度や職場環境に対する意識調査の定期的な実施
社員の健康状態を把握する - まとめ
チームマネジメントとは?
ビジネスにおけるチームマネジメントは、組織の目標達成のためにチームを導くプロセス・手法です。リーダーが所属するメンバー一人ひとりが能力を発揮しやすい環境を整え、目標達成に向かって進むためには適切なチームマネジメントが欠かせません。
チームマネジメントでは、メンバーがリーダーの指示を待つだけでなく、自発的に動ける状態に導くことが大切です。チーム内に相互的な信頼関係や自立心を育て、高いパフォーマンスを発揮できるチームマネジメントを実現することが、リーダーには求められます。
チームマネジメントを実施する目的
会社と社員がともに成長し、成果を出せる組織を目指すためにはチームマネジメントが欠かせません。企業がチームマネジメントを実施する目的は、主に次の4点にあります。
「ヒト・モノ・カネ」と言われるように、社員は企業の活動にとって最も重要なリソースの1つです。チームマネジメントによって人材を育て、各種の目的達成を目指しましょう。
組織の目標を達成する
企業や組織が直面する目標を達成するためには、チームマネジメントが欠かせません。
チームリーダーは、メンバーの個々人の能力を最大限に引き出し、組織全体の目標に対して一体感を持って取り組むことができるよう、適切なフォローを提供する必要があります。
たとえば、組織の課題の重要性を理解できていない、課題意識を持てないメンバーは、能力や自発性を引き出しにくくなってしまいます。リーダーには、チームマネジメントによってメンバーの理解を助け、目標を与える役割が求められるでしょう。
チームメンバー個々人によって組織の目標に対する意識や理解は異なります。一人ひとりを目標達成に向かわせられるかどうかは、チームリーダーによるチームマネジメントにかかっているでしょう。
チームのパフォーマンスを最大化させる
チームのパフォーマンスを最大化しようとすれば、メンバー一人ひとりのスキルと才能を最大限に活かすことが求められます。メンバーの能力やスキルを理解し、課題解決に繋がるポジションや業務を任せるためには、チームマネジメントが欠かせません。
個々人が高いパフォーマンスを発揮できるようになれば、チーム全体の課題解決能力も高まるでしょう。
また、労働人口が減少し人材不足となる企業も少なくない現代社会では、社員一人ひとりの生産性を高めることが重要な課題となっています。少ない人数で最大のパフォーマンスを発揮できるチームを作るために、個々人の能力を引き出すチームマネジメントを実施しましょう。
従業員エンゲージメントを高める
従業員エンゲージメントの向上を狙ううえでも、チームマネジメントは重要です。従業員エンゲージメントとは、企業に対する社員の思い入れや愛着を示す言葉で、従業員エンゲージメントが高い傾向にある企業は離職率を抑えやすくなります。
チームマネジメントを通じてチームの一体感を醸成し、働きやすい環境を整えることで、社員は「この会社で長く働きたい」と思いやすくなります。リーダーがメンバーと適切なコミュニケーションを取り、業務の悩みや不安を解消するようなプロセスが重要になるでしょう。
全社的にチームマネジメントを実践できれば、チームや部署といった小単位から、会社全体への一体感を高められるようになります。優秀な人材に長く自社で働いてもらい、人手不足を乗り切るためにも、チームマネジメントで従業員エンゲージメントを高めることは重要です。
メンバーの成長を促す
チームマネジメントは、チームメンバーの成長を促し、社内に生産性の高い人材を育てようとする際にも有効な手段です。チームマネジメントを通じて社員一人ひとりが自分で考え、動くことができるようになる状態を目指しましょう。
チームマネジメントでメンバーを成長させたいと思うとき、チームリーダーは普段の業務を通して個々人の業務をチェックし、得意分野と苦手な領域を理解することが求められます。人材一人ひとりに合った伸ばし方を考えましょう。
一人ひとりが自立して動けるようになれば、指示待ちなどで生じる時間のロストを最小限に抑えられます。労働時間をおさえる働き方改革にも適応しやすくなるでしょう。一人あたりの生産性向上は、人材不足を補うことにもつながります。
チームマネジメントに求められるスキル
チームマネジメントは、リーダーが単独でメンバーを導くのではなく、一人ひとりの能力を引き出し、課題解決に向かうことが重要です。そのため、リーダーはチームを牽引する力以外にも、さまざまなスキルが求められます。
チームマネジメントを実践するリーダーには、主に次のようなスキルが求められます。
リーダーシップ
チームの中心人物にはチームを引っ張るリーダーシップが必要です。しかし、チームマネジメントにおけるリーダーシップは、単にチームに命令するだけでなく、各メンバーの自立性を促し、チーム全体を目標達成へ導く能力でなければいけません。
チームマネジメントにおけるリーダーシップは、課題解決に向けたビジョンをチーム全員に共有し、意思決定を主導できることが重要です。メンバー一人ひとりが当事者意識を持てるように、双方向的なコミュニケーションでビジョンを伝えましょう。
また、共通の目標に向かって自主的に動ける、チームを意識したリーダーシップが必要です。トップダウンの指示をおこなうだけでなく、メンバー一人ひとりと向き合うことを意識しましょう。
目標設定能力
目標設定能力は、企業の経営理念や事業方針をチームの業務レベルへ落とし込むために重要なスキルです。経営理念や事業方針は大きな戦略的視点から表現されていることが多く、具体的な業務目標としてチームに反映するためには、リーダーのチームマネジメント力が重要です。
チームマネジメントで求められる目標設定能力は、チーム全体の目標を定める能力とチームメンバー個々人の目標を設定する能力の2点に大別できます。チーム目標を達成するための個人目標をメンバーにアサインし、達成に向けて具体的な行動計画を立てましょう。
権限を委譲するスキル
チームマネジメントの目的の1つである「メンバーの成長」を達成するためには、リーダーの業務権限を適宜部下に委譲することが大切です。適切なタイミングでの権限移譲は自己判断や積極的な行動を促し、メンバーの自立性の育成に貢献します。
権限委譲は、チームで達成すべき目標や業務が滞らないよう、適切なタイミングと範囲設定でおこなう必要があります。曖昧な権限委譲は、チームメンバーが身動きを取れなくなる原因となり得るため、リーダーには適切な委譲タイミングと顕現範囲の設定の判断が求められます。
また、自立性や能力が身についたメンバーに権限委譲をおこなえるようになれば、連絡や確認に使用するコミュニケーションコストを削減し、よりスピード感のある業務を実現できるようになるでしょう。
タスクとスケジュールの管理能力
タスクとスケジュールの管理能力は、チームが目標を達成しようとする時に欠かせないスキルです。チームマネジメントをおこなうリーダーは、課題解決に向けて、何を、いつまでにやるべきかを管理できる能力が必要です。
チームリーダーは、メンバーがスケジュール内でタスクを着実に処理できるかどうかに気を配ることが求められます。業務の目標達成に必要なタスクを設定し、必要な期間を計算したあと、メンバーの能力に最適な割り当てをおこないましょう。
スケジュールやタスクは頭の中だけで管理していると漏れや抜けが生じるリスクが高まるため、ITツールを利用した正確な管理をおこなうのもおすすめです。スケジュールにいくつかのチェックポイントを設けておき、アラート機能などを活用して進捗を管理しましょう。
コミュニケーション力
チームマネジメントでは双方向的なコミュニケーション能力が求められます。チームメンバーの自立性を高めるためには、トップダウン式の指示だけでなく、一人ひとりに信頼と安心を与えるコミュニケーションが大切です。
チームマネジメントにおけるコミュニケーション力では、リーダーがチームの目標や課題を明確かつ簡潔に指示する能力と、メンバーの意見や悩み、課題意識を理解し共感する能力が求められます。
明確かつ簡潔な指示と個々人を見る双方向的な会話は、リーダーとメンバーの間に信頼関係を生み出します。やるべきことが明確にわかりサポートに安心感を持てれば、チームメンバーは主体的に動き、自ら責任感を持ってタスクに取り組めるようになるでしょう。
コーチング力
チームメンバーの強みと弱みを把握し、業務を遂行するための能力を開発するためにはコーチング力が重要です。チームマネジメントではメンバー一人ひとりの能力を最大限に活用することが求められるため、コーチング力は欠かせないスキルといえるでしょう。
適切にコーチングをおこなえば、個々のメンバーの得意分野を伸ばし、不得意の解消につなげられます。具体的には、ミスの指摘だけでなく、長所を伸ばしモチベーションを高めるような指導が「よいコーチング」といえるでしょう。
否定ばかりであったり、具体的な解決策を提示しないコーチングをおこなうと、メンバーは自信を失ってしまい、自ら動いたり新しい能力を得たりするのが難しくなります。自立的に動ける人材を育てるためにも、強みと弱みをしっかり把握したコーチングを実施するようにしましょう。
フィードバックスキル
チームマネジメントにおいては、業務や行動の結果に対するフィードバックを的確におこなうスキルも重要です。メンバーの行動に対して客観的な視点からフィードバックをおこない、成長を促進する能力が求められます。
フィードバックにおいては、メンバーにチームとして望む人材像を提示し、何が必要か、何をやるべきかを明確に示すことが大切です。具体的な改善点や成長の役に立つコメントを用い、建設的な対応をおこなうとよいでしょう。
コンフリクトマネジメント
コンフリクトマネジメントは、チーム内の対立を昇華するためのスキルです。コンフリクト(対立や争い)は、上司と部下などの立場、異なる業務性質などの原因により発生します。リーダーにはメンバーごとに異なる視点を尊重し、コンフリクトを解決に導く力が必要です。
チームにはそれぞれ違う価値観を持つ個人が存在するため、コンフリクトは起こさないように気をつけても発生してしまうものです。そのため、違う意見それぞれの立場を尊重し、対立の解決やポジティブな着地点を見つけることが最善となるでしょう。
また、異なる価値観や視点は業務に対する新しいアイデアを生み出す素地にもなります。これまでに無かった価値を生み出すイノベーションにもつながる可能性があるため、コンフリクトが発生してもマイナスに捉えず、発展的な解消を目指すようにしましょう。
チームマネジメントに役立つツール
タスクやスケジュールの管理はもちろん、メンバーの状態など、チームマネジメントでは管理すべきデータが数多くあります。最適なITツールを導入すれば大量のデータ管理を簡単にできるため、チームマネジメントを大幅に支えてくれるでしょう。
チームマネジメントに役立つITツールは、主に次の3種から挙げられます。
タスク・プロジェクト管理ツール
タスク・プロジェクト管理ツールは、チームマネジメントの効率化に便利なITツールです。ToDoリストを共有できるタスク管理ツールや、ガンドチャート・進捗報告機能を備えたツールを利用しましょう。
ツールを通じて進捗を共有するようメンバーに促すことで、リーダーが全体像を一元管理できるようになります。タスクに対してスケジュールの余裕が確保されているかどうかの確認・調整にも便利です。
コミュニケーションツール
コミュニケーションツールは、チーム内での疑問や悩みを共有し、解決へと導くうえで有効なツールです。テキストチャットや音声通話機能を備えたツールを導入し、チーム内のコミュニケーションを促進しましょう。
メンバー間のコミュニケーションが活発になれば、同じ目標に挑む仲間としての一体感が高まることも期待できます。また、リアルタイムでの業務状況の共有にも役立つため、迅速な意思決定や問題解決にも役立てられるでしょう。
サーベイツール
サーベイツールは、社員や組織の意識や課題を把握するために有効なツールです。チームマネジメントにおいては、サーベイツールでチームメンバーの悩みやニーズを明らかにし、リーダーがチームの課題をリアルタイムでキャッチアップできるようになります。
サーベイツール「Geppo」には、組織サーベイを2度おこない、やりがいや仕事の裁量の大きさなどに対する意識調査に役立った実績があります。1回目の調査結果に応じた施策をおこない、2回目の調査で改善が確認できたという声からも、的確な調査ができるツールであることがわかります。
チームマネジメントでは、リーダーのトップダウン的な指導だけでなく、メンバー個々人の適性や意見を踏まえたサポートが欠かせません。Geppoのようなメンバーの意識調査をおこなえるサーベイツールを導入することで、チームマネジメントを成功に導けるでしょう。
チームマネジメントを成功させるポイント
チームマネジメントを成功させるためにはコツが必要です。次のポイントを意識し、チームマネジメントを実務で実施する際の参考にしましょう。
目標を明確に定める
目標の明確化は、チームマネジメントを成功させる上で重要なポイントです。目標設定があいまいだとチームの方向性が定まらず、意思決定の難易度が高まります。メンバーがどの方向へ努力すべきかを理解するためにも、目標は明確に定めましょう。
たとえば、営業におけるチームマネジメントで、成約件数などを目標とする場合には、具体的な数字を設定するのは有効な手段です。定量的な目標であれば、どのような業務と努力が必要かも理解しやすくなり、タスク管理も簡易になります。
目標設定に便利なSMART原則
明確な目標設定をおこなう場合には、SMART原則を目標に当てはめてみることも有効です。SMART原則は、次の要素から構成されるフレームワークです。
- Specific:具体的か
- Measurable:測定可能か
- Achievable:達成可能か
- Relevant:関連性があるか
- Time-bound:時間の制約があるか
これらの要素で目標をチェックしてみましょう。たとえば、「商品Aの利益を高めたい」という目標をチェックする場合には、次のようになります。
チェック対象の目標:商品Aの利益を高めたい |
|
SMART原則の要素 |
問題点 |
Specific:具体的か |
いくら利益を上げるのかが具体的でない |
Measurable:測定可能か |
利益額の基準が定まっていない |
Achievable:達成可能か |
現実的に達成し得ない金額になっている |
Relevant:関連性があるか |
商品Aの利益が上がっても自らの利益にならない |
Time-bound:時間の制約があるか |
いつまでに高めたいのか明確でない |
上記のチェックで分かった問題点をもとに改善すると、「商品Aを今年度中に1000個売り上げることで、利益を高める」といった目標に再設定できます。そして、目標を達成できる見込みの根拠として、市場調査の結果を提示しましょう。
SMART原則を適用すれば、明確かつ達成可能な目標設定をおこなえます。利益の基準として数字を用いれば、進捗管理もおこないやすくなります。加えて、戦略や時間的制約の提示が、目標達成に向けたタスクに方向性と引き締まりを与えられるでしょう。
定期的なフィードバックを実施する
目標の達成過程に対する定期的なフィードバックの実施は、チームマネジメントの成功をサポートします。フィードバックの機会を定期的に設けることで、課題の共有や業務の方向性を再確認できるため、メンバーが取り組んでいる目標を意識しやすくなります。
スケジュールにチェックポイントを設けて定期フィードバックをおこなうのも有効です。タスクの配分や残り日数に余裕があるかどうか、リスケジューリングが必要かどうかを判断し、無理のない業務を実現しましょう。
チームの多様性を尊重する
チームマネジメントを成功させるためには、多様な背景やスキル、経験を持つメンバーの強みを活かすことが大切です。メンバー個々人が持つ多様性をリスペクトし、業務に活かせるタスクへのアサインをおこなうようにしましょう。
リーダー自身が率先して出身地や性別に先入観や対立意識を抱かず、それぞれの視点を尊重する姿勢を見せましょう。女性だから、若い世代だから、海外出身だからと偏見を抱かず、固有の意見や知見を活かすマインドを持つことが求められます。
リーダーがDEI&Bに対する理解を深めマネジメントに活かすのも有効
DEI&Bを理解し、チームマネジメントへの活用も検討しましょう。「DEI&B」とは、多様性・公平性・包摂性を表す「DE&I」に、組織への帰属意識を表す「ビロンギング」が加わった言葉で、より多くの人材にチームの一員として活躍してもらううえで重要な概念です。
DEI&Bの考え方は、人々の多様性を公平に扱い、組織の大切な一員として迎え入れ、一人ひとりに自社や自チームへの愛着を抱いてもらうことにつながります。さまざまなバックグラウンドや経験を持つメンバーが、安心して活躍できる環境づくりを心がけましょう。
より多くの人の活躍を実現することで、これまでになかった視点から始まるイノベーションや従業員エンゲージメントの改善が期待できます。また、DEI&Bは社会的にも重要視される概念のため、社会的責任を果たすことによるブランドイメージの向上も目指せるでしょう。
役割を明確化する
役割と責任が明確化すると、業務の混乱を回避できます。チームマネジメントではメンバー一人ひとりの自立性が重要になるため、「何をどこまでやっていいか」を理解すれば、効率化と混乱回避につながります。
チームのリーダーは、各メンバーが担当する業務とその責任範囲を明確にしましょう。さらに、メンバー個々人の適性を踏まえ、最適なポジションにアサインすることが大切です。
役割の明確化できると、チームメンバーが自分たちの責任範囲を理解し、目標達成に向けて集中しやすくなります。また、リーダーにとってもチームの進捗管理や指導の方向性を定めやすくなるメリットがあるため、欠かさずおこなうようにしましょう。
継続的に実施し、改善を続ける
チームマネジメントは目標の達成を目的としており、最初にタスクやあるべき姿勢を指示して終わる取り組みではありません。目標の達成まで継続的に実施し、成果や進捗、メンバーの意見を参考に改善しつづけていくことが必要となります。
また、初期に提示したタスクやスケジュールは進捗度に応じて修正の必要が生まれる場合もあるでしょう。加えて、自社を取り巻く事情や市場の変化によって目標そのものの修正が迫られる可能性もあります。
チームをブラッシュアップするため、変化する環境や新たな課題に柔軟に対応できるようにするためにも、チームマネジメントは継続的に実施し、改善を続けるようにしましょう。
情報共有をしっかりとおこなう
情報共有をしっかりとおこなうのは、チームマネジメントの効果を最大化するために不可欠です。チームメンバーの全員が業務遂行に必要な情報を共有できる体制を整えれば、業務の滞りを防ぎ、迅速な意思決定が可能になるでしょう。
チームのタスクには、相互に関係しあうものもあります。「タスクCはタスクAとBが完了するまで始められない」状況も想定されるでしょう。タスクA、Bの進捗度を各担当者のみしか知らないようなケースでは、タスクCの担当者は準備にも取り掛かりにくくなってしまいます。
しかし、タスクCの担当者が「もうそろそろタスクA、Bが終わる」と分かっていれば、素早く自分の業務の準備をおこなえるようになります。情報の共有は確認プロセスを減らすため意思決定の高速化にもつながり、メンバーの自立性を高めることにも寄与するでしょう。
オープンなコミュニケーションをおこなう
チームマネジメントにはオープンなコミュニケーションが必要です。リーダーとメンバーが双方向的に話し合い、信頼関係を構築できる体制を構築するようにしましょう。
一方的な指示や命令ではメンバーの自立性は育たず、上司の立場から監視をおこなうような信頼が築けない恐れがあります。メンバーの自立性を育て生産性を上げるためには、リーダー自身がメンバーの声に耳を傾け、誠実な対応や意見交換を重ねていくことが大切です。
また、コミュニケーションの積極化は、メンバーの意見やアイデアを積極的に取り入れ、業務改善につながる可能性もあります。チームマネジメントをおこなうリーダーはオープンなコミュニケーションを心がけ、メンバー全員が活躍できるチームを作りましょう。
チームマネジメントに「Geppo」を有効活用するポイント
Geppoは、チームマネジメントのサポートに役立つサーベイツールです。個人と組織の課題を可視化し、定期的な改善のループを組む際の大きな助けとなるでしょう。
Geppoがチームマネジメントに有効活用できるポイントは、次のとおりです。
- 仕事の満足度や職場環境に対する意識調査の定期的な実施
- 社員の健康状態を把握する
それぞれがどのようにチームマネジメントに関連するかを見ていきましょう。
仕事の満足度や職場環境に対する意識調査の定期的な実施
「Geppo」は、仕事の満足度や職場環境に対する意識調査を定期的に実施できます。メンバーの生の声や感じている課題を可視化できるため、チームリーダーがおこなうべきサポートや改善点の発見に役立つでしょう。
Geppoによる定期サーベイは個人と組織の両面で可能です。サーベイの詳細は次のとおりです。
Geppoの定期サーベイ |
Geppoの組織サーベイ |
|
質問の実施頻度 |
毎月1回 |
半期または四半期に1回 |
設問の数 |
毎回3問+α |
毎回20問 |
回答の匿名性 |
実名 |
実名または匿名 |
主な設問内容 |
・仕事満足度に関する質問 ・人間関係に関する質問 ・健康に関する質問 |
・従業員エンゲージメントのチェック ・組織全体への評価チェック |
個人サーベイはチームメンバーの負担を最小限に抑えながら意識調査をおこなえます。組織サーベイは、長期間実施したチームマネジメントの効果測定に役立つでしょう。
社員の健康状態を把握する
チームマネジメントでメンバーの能力を活用するためには、リーダーがコンディションに応じたサポートをおこなうことも重要です。Geppoの個人サーベイならば、心身の健康状態を含めた社員のコンディションを定期的にチェックできます。
設問次第でメンバーの精神的・身体的健康に関する情報を収集できるため、早期フォローが実現できます。調査結果に応じたアラート機能も搭載されているため、「業務にストレスを感じる」「意欲が月々悪化している」といった危険信号にも応えやすくなるでしょう。
まとめ
チームマネジメントは企業が人材を最大限に活かし、業務目標の達成を目指すために欠かせない取り組みです。管理職やチームリーダーは、業務にチームマネジメントの考えを取り入れることで、社員個々人の能力をより効果的に活用できます。
リーダーシップや双方向的なコミュニケーション能力など、リーダーに求められるスキルを習得し、チームマネジメントの成功を目指しましょう。また、チームマネジメントには適切なツールを導入するのも有効です。
チームメンバーの感じている問題や課題を早期にキャッチし、サポートをおこなうためにはサーベイツール「Geppo」の導入が有効です。メンバー全員が活躍し、目標達成に邁進できるチームを作るために、Geppoを通じたチームマネジメントの成功を目指してみませんか。
【監修者プロフィール】
木下 洋平
合同会社ミライオン
株式会社リクルートや教育研修会社での勤務後、現在は独立した専門家として活動。
キャリアコンサルタント資格を取得し、400人以上の個人のキャリア開発をサポート。
また、企業向けの人材育成・組織開発コンサルティングも手掛けており、個人と組織の両面での支援を行っている。