追加質問を活用し、従業員へフィードバックすることでマンネリ化対策をしている活用事例

By Geppo編集部 |
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Geppo編集部
カテゴリー: Geppo導入事例

20197月よりGeppoを長期間ご活用いただいている椿本興業株式会社様。

長く実施している中で、従業員に浸透したポイントとマンネリ化に対しどのように対応しているか、東京総務人事グループ 齋藤様にお話を伺いました。

椿本興業様-2



<目次>

1.Geppo導入のきっかけ
2.パルスサーベイの実施について
3.Geppoの活用実感について
4.組織サーベイの利用について
5.Geppoの運用ポイント
6.今後の展望とPR



1.Geppo導入のきっかけ

―――Geppo導入のきっかけを教えてください。

齋藤様:導入当時、退職者が増加傾向にありました。
会社に申し出があったときにはすでに退職する意思を固め、他社に内定しているケースが多く、その時点ではどう慰留しても遅い状態となっていました。
早期に察知し声掛けをすることが必要と感じたためGeppoの導入を決めました。

 

 

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2.パルスサーベイの実施について

―――パルスサーベイの基本運用サイクルを教えてください。

齋藤様:弊社ではグループ会社含めた執行役員クラス等の一部を除いた全社員の約680名が対象となっています。Geppoの内容は人事部門の役職者のみの閲覧とし、内容については本人の許可なく部門へのアクションや内容の開示を行わないことを周知しています。
月初に配信された後は、人事部門は、毎日ログインし回答結果を確認しています。
特にコメントに対しては、「コメントしたのに何も返答がない」というのが運用の中ではマイナスにつながってしまうので、明らかに返答不要な内容を除いては、タイムリーに返答するように心がけています。
翌月の4問目の質問の設定については人事部門内で協議し、タイムリーな質問などマンネリ化しないように工夫するようにしています。

―――そこから面談はどのようにつなげているのでしょうか。

齋藤様:天気が急に悪くなったケースや注意すべきコメントがあった場合は、社内で直接声掛けしたり、Geppoとは明かさずに周りも含めて様子を聞いてみたりしています。その上で面談の必要の有無を判断しますが、実際、別室に呼んで話を聞くケースは数か月に1回くらいです。ハラスメント関係のものなどは、きっちりと話を聞くようにしています。


―――グループ会社の従業員へのアクションはいかがでしょうか。

齋藤様:グループ会社は基本的に遠隔地にあるのですが、人数の規模が小さく社長と従業員の距離が近いケースが大半であり、社長に直接言いにくいことに対してはGeppoが受け皿になっています。
社員から社長に対してや、親会社に対して言いたいことをGeppoで吸い上げて、問題があれば回答者本人と確認しながら社長にフィードバックするなどの対応をしています。
Geppoでの評価やコメントがグループ会社の社長にとっては気になるツールになっており、グループ会社の社員からの直接のコメントがあることで、一種の内部統制的なツールにもなっています。
組織別レポートでは設定している各グループ会社のスコアが確認できるので、エンゲージメントの一つとして気にしています。


―――グループ会社の従業員へのアクションは、メールがメインになるのでしょうか。

齋藤様:メールでやり取りし、深刻な内容になってくると直接足を運びます。「Geppoに回答したことは本人の許可なく所属や周囲には一切言わない」と周知していますので、それとわからないように他の用事と合わせて訪問し、回答者本人だけでなく周りにも話を聞きます。またアクションを起こすときは通報した犯人捜しがおこらないように慎重にアクションを起こすようにしています。


―――従業員全体へのフィードバックはどのようにされているのでしょうか。

齋藤様:実際に対応をした人には伝わりますが、対応してない人には結果やコメント欄が見られているのかさえ分からないのが悩ましいところです。ただGeppoの4問目の追加質問については、設定する際の余った部分に、前月分の追加質問の結果を入れることでフィードバックするようにしています。
従業員からのコメントで「先月の4問目の結果はどうでしたか?」とか、「フィードバックしてほしい」といった内容があり、出来る限りフィードバックしたいと思っています。

―――Geppoには毎月どのくらい時間をかけていただいていますか。

齋藤様:そこまで意識するほどの時間をかけてはいないです。
感覚的には毎日メールチェックするのと同じ感覚で、コメントに返信するという点ではメールに返信をすることと近いと感じています。
それと合わせて面談数によって時間は変わってきます。


3.Geppoの活用実感について

―――長く活用して、目的の達成度合いはいかがでしょうか。

齋藤様:従業員はGeppoで意思表示をしっかりしてくれており、仕事に悩んでいて辛いとか、上司と合わない状態になっているといった本当にきついケースを拾うことができています。
特に入社まもない新入社員に関しては、回答の変化がわかりやすいので、急に仕事がきつくなってきたとか、人間関係に問題が起きているなどの状況を早めに察知し、部署異動も含めた対応につなげられています。
当初、目的としていた退職予備軍の早期察知については、期待どおりの成果となっていると思います。

 

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4.組織サーベイの利用について

―――2024年3月に初めて組織サーベイを実施いただきましたが、率直に得られた気づきはありましたか。

齋藤様:全体としては他社平均を出していただいているのですが、そこまで当社と他社平均で大きな差は出ていませんでした。個別の項目では、人事が漠然と問題があると認識していた項目が、客観的なスコアで確認することが出来たので、今後、そこに対する施策を行う際に改善度合いも測定できると考えています。
まず1回組織サーベイを実施することで現状位置を把握し、どこに対して施策を進めていくのが効果的かのスタート地点を知りたかったというところです。


―――グループ会社には結果についてどのように共有されたのでしょうか。

齋藤様:スコアが悪かった会社にはフィードバックをしました。匿名で実施しているので個人は特定できませんが、グループ会社は少人数で運営していますので、個人の回答がスコアに影響する割合が高く、フィードバックの仕方はデリケートだと感じています。
その為、個別の評価項目にはあまり踏み込まず、全体的な傾向として伝えるようにしました。

―――組織サーベイと個人サーベイの組み合わせに関して、どう進めていこうとお考えでしょうか。

齋藤様:組織サーベイの質問と近い質問を個人サーベイの追加質問に設定することで、社員へのクエスチョンや要望を月に一度安定して聞けるツールになると思っています。
例えば評価に関しては給与や、年次評価、日々の評価もあるので個人サーベイの方では意識付けや行ったことに対する社員の満足度を設定してもいいと考えています。
「上司が部下にフィードバックしましたか?」「どのくらいの時間フィードバックしてもらいましたか?」といった質問を設定してその回答から反応を見てアクションにつなげられればと考えています。


―――今後両サーベイを実施することでつかめると感じているポイントを教えてください。

齋藤様:組織サーベイで問題を抱えた組織に対してアクションを起こした場合、その組織に所属する社員の個人サーベイを確認し、アクションに効果があったかどうか、リアルタイムにつかむことが出来ると考えています。 

 

5.Geppoの運用ポイント

―――個人サーベイの話に戻りますが、従業員へ浸透するためのポイントを教えてください。

齋藤様:まずは最初が肝心だと考えています。回答に時間がかかるものではないので、一回やればすぐに終わる簡単なものと認識できるので、回答のない人については最初の時点でしっかりと対応しました。
また、繰り返しになりますが答えても意味がないと思われると回答してもらえなくなるので、結果の急激な変化の際は声掛け等のアクションを起こすこと、コメントには出来る限り返答することを心がけています。対応ができないケースは、できないこととその理由を回答するようにしています。人事セクションでしか回答内容を見ていませんが、中には人事セクション以外の質問が入るケースがあります。
情報システム関係や総務等の他部署の業務への要望、質問もありますが、いったんこちらで受けてその部署に確認した上で本人に回答するようにしています。

―――長く活用いただく中でマンネリ化対策はどういったことを行っているのでしょうか。

齋藤様:マンネリ化は宿命だと思います。ですので、追加質問でどう変化をつけられるかに気を付けています。質問をする意味を説明に入れたり、4問目の回答内容が実際の施策につながるものを聞くようなこともしています。例えば、この4つの中からどの制度を導入して欲しいですか、というような質問です。
また、フィードバックのところでも話した通り、回答する意味を感じてもらうために、前月に回答した結果を翌月の配信で伝えることも意味があると考えています。


―――役員や管理職のGeppoへの評価はいかがでしょうか。

齋藤様:おおむね好意的な意見が多いですが、直接人事に通報する制度ととらえ一部ネガティブな意見もあります。コンプライアンス部門や内部監査部門からはその一端を担っているツールという評価もあります。どう評価されるかは人事部門がその結果に対して、どうアクションするかにかかっていると思いますので、有用なツールとなるよう活用していきたいと思います。

 



6.今後の展望とPR

―――今後どのようにGeppoを活用していきたいと考えておられますか。

斎藤様:これまでの運用を継続し、社員と人事部門をつなぐツールとして活用しつつ、 
「最近、よく眠れていますか?」の項目や4問目の任意質問を利用し、健康経営を進める上での睡眠改善や各種ニーズ把握や状況調査にも活用したいと考えています。


―――最後に、貴社PRをお願いします。

斎藤様:当社は、長年の実績と幅広い提案とで、産業界の未来価値創造企業を目指しています。1916年の創業以来100年を超える長い歴史の中で、業界や分野に関係なく、幅広いお客様や仕入先との取引を積み重ねてまいりました。その実績を背景として各業界に精通し、最適な商品を選定する提案力を発揮しています。当社では年齢層、得意分野、営業スタイル、多様な社員がコラボレーションし、総合力を発揮しています。Geppoのようなツールを活用し、多様な社員が一体感を持って働ける環境を構築し、これからもお客様のものづくりに貢献したいと考えています。

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――本日は大変貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

 

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