2024年3月より毎月組織サーベイを常勤職員や長期勤務の非常勤職員、および新入社員の約20名に情報収集として実施開始。回答方法として個人メールアドレスを用いながら、毎月約90%以上の回答率を得ております。
今後の運用としては情報収集だけでなく現場を巻き込んだ運用をしていきたいと前向きな姿勢を見せていらっしゃいます。これまでの活用について、医療法人社団涼美会の杦山様にお話をお伺いしました。
1. Geppo導入のきっかけ
2. 現状の運用について
3. Geppoを導入したメリット
4. PR・求める人材について
1.Geppo導入のきっかけ
―――Geppo導入のきっかけを教えてください。
杦山様:弊法人は医療機関という性質上、業務時間の中で面談時間があると現場が回らなくなってしまう状況があり、職員が何を考えて何に困っているかを把握する手段がありませんでした。
そのため、職員の潜在的な課題や困りごとを可視化するツールが欲しくて導入いたしました。
―――Geppo導入の決め手を教えてください。
杦山様:導入にあたっては複数サービスを確認いたしましたが、一番はGeppoの場合は専任のCS担当がサポートにつくことが良いと感じました。サーベイの利用方法についてわからないことがあっても気軽に聞くことができるため、導入の決め手となりましたし、現在も継続利用している理由となっております。
―――20問の質問は一般的な組織診断ツールと比べて少ないですが、その点に関して懸念点などはございましたか。
杦山様:サーベイの質問数の多さ・少なさには特にこだわりませんでした。まずは職員が何を課題と感じているのかをシンプルに意見できる場として回答いただければよいと考えておりました。
―――Geppo導入後のご周知の際、反発はなかったのでしょうか。
杦山様:導入初期は、やはり回答が面倒だと感じる方もいらっしゃったかもしれません。
ただ、組織サーベイを毎月配信する中で、朝礼で配信開始日といつまでに回答をするようにお願いすることを丁寧に繰り返し伝えてきたことで、今は職員の中で回答することが当たり前になっており、リマインドをしなくても回答してくれるようになりました。
理事長 関口様
2.現状の運用について
―――Geppoにご登録いただいている人数を教えてください。
杦山様:常勤職員や長期勤務の非常勤職員、および新入社員の20名程度で実施しています。管理者を含めて25名までの範囲に収まるように設定をしております。
―――回答方法はどのように設定されていますか。
杦山様:各職員の個人アドレス宛に送られるように設定をしております。
―――個人アドレスを設定することに反発はなかったでしょうか。
杦山様:弊法人から個人情報関連の書類を渡す際に個人メールアドレスも確認をしております。そのメールアドレスを設定することで配信を行い、回答いただいております。
私も最初は個人アドレスで実施することが適切かどうか懸念しておりましたが、入社時に説明することで職員の皆さんも理解してくれております。
―――毎月20日ごろに配信開始し、月末に終了する流れにてご利用いただいていますが、具体的にはどのように運用をしていただいていますか。
杦山様:導入当初は配信日以降に未回答者に対して直接会ったときに声を掛けて回答を促しておりました。ただGeppoの回答が職員の皆さんに浸透してからは、必ず最終日に回答するなどの各人の回答傾向も見えてきたため、こちらから促す必要がなくなっております。
また現在は、主に職員の方の課題意識に関する情報収集を目的に回答結果を活用しております。理事長や運営本部へデータを共有し、個人ごとに平均値より高いから問題なさそうという判断や前回から低下している方や、気になるコメント、一見調子が良さそうでも、スコアが低くネガティブなコメントが見られる方などの回答を確認しています。
ただ、そこから先の対応については現在検討中であるため、今後各部門長にもフィードバックを行って、直接アプローチをしてもらったり、悩みを吸い上げてもらったりと、回答内容を活かした打ち手の実施を目指していきたいと考えております。
―――職員の方の課題意識の把握において、特に気にかけている設問はどれでしょうか。
杦山様:特にeNPSと勤続意向は気にしています。この2つのスコアが低いと退職する可能性が高いため、退職の前兆として注目しております。
勤続意向は毎月実施する中でこれまでは5(継続的に働くつもり)などの良い選択肢で回答していた方が急に下がった場合、3(どちらでもない)はまだ大丈夫かなと思いますが、2(待遇次第で離職検討)以下となると注意が必要だと考えております。
―――毎月追加質問を設定いただいていますが、何を目的とされて設定していますか。
杦山様:サービスを毎月配信していると職員の皆さんが回答に慣れてきてしまいます。
そのため、現在の弊法人の状況を踏まえたタイムリーな質問ですとか、普段聞けない息抜きになるような質問などを設定することで、意図的にサーベイに変化を作っています。
―――1か月にGeppoの運用に費やしている時間はどの程度でしょうか。
杦山様:おおよそ4~6時間程度になります。
回答データをCSVでダウンロードして、Excelに加工したデータを共有しています。
加工内容は先ほどお伝えしたeNPSや勤続意向がメインですがほかの設問についても明らかにスコアの低い設問には色を付けて強調しています。強調することで理事長への共有の際に、きちんと状態の認識をしてもらうようにしております。
他には次回配信の設定と、職員の情報更新を行っております。
3.Geppoを導入したメリット
―――組織サーベイを毎月実施する中でメリットと感じていることを教えてください。
杦山様:やはり先ほどお伝えしたeNPSと勤続意向の設問が職員の状況把握の観点で非常に役立っております。普段一緒に仕事していてもわからない課題などが回答を通じて可視化できることがメリットとして感じています。
―――今後Geppoをどのように活用していきたいですか。
杦山様:Geppoの回答は職員のリアルな声が反映された“生きた情報”でもありますので、現場の責任者が回答内容をもとに直接アプローチし、離職防止や働きやすい環境づくりにつなげられるのが理想です。
今後はより積極的に打ち手につなげられる体制を目指していきたいと考えています。
4.PR・求める人材について
―――貴法人の求める人材はどういった方でしょうか
杦山様:弊法人では、“患者様のためにお役に立ちたい、少しでも気持ちの支えになりたい”という理念を大切にしています。
弊法人では、土日や夜間帯まで診察をしております。その理由としましては、夜間に患者様が体調を崩してしまったときに、緊急病院に行くしかないという状況を避けるためです。
緊急病院への受診は、患者様にとって費用や時間、負担が大きいため、そうした負担を少しでも軽減できるよう、夜間診療も行っています。そのため職員に関しては、患者様のためといった他人のために思いやりを持てる方が弊法人にマッチしていると考えております。
現在の診療所は新宿に2つ、渋谷に1つと計3つありますが、2025年9月には新宿に1つオープンします。
弊法人は2019年に設立をして歴史は浅いですが、2028年までに診療所を計10か所に拡大をしていくため、看護師や受付、本部職員などすべての職種を募集しておりますので、ぜひエントリーしていただきたいと思います。
―――本日は貴重なお話ありがとうございました。