株式会社アズテックス
左から 総務部 掛川様 総務部 齊田様 ソリューション事業部 長塚様 営業部 内藤様
ーーーGeppoを導入に至るきっかけをお伺いできますでしょうか
齊田様:弊社はエンジニアを抱えるSES企業なので、社員はお客様先に常駐し、コツコツと自分でものを作り上げていく仕事が中心となっています。
年に2回は必ず社内イベントや面談を実施し、直接会って話し合う事を大切にしています。
ただ、コロナ禍でそういった機会が減り、コミュニケーションが取り合えないという状況に危機感を感じたというのがGeppo導入に至った大きな理由です。
お客様先で勤務している従業員が何を考えているのかわからず、突然退職になってしまうこともありました。
早期退職に関しても年々課題に感じてます。今までは事前に相談できる機会があり、本人の意思に沿う様な解決策の提示を行うことで考えを改めてくれることがありましたが、今は、退職が決まっている状態で報告が増えているという印象です。
弊社としてももっと何かしなければと考え、様々なサービスを探していたところ、Geppoを見つけ、新しいコミュニケーションの取り方を探りたいということで導入しました。
ーーーGeppo以外のサービスもご検討されたと思うのですが、Geppoにしていただいた理由はどういったところがございますか?
齊田様:月一回で簡単に答えることができるところです。
いろいろ検討した中で毎日配信というところもあったのですが、せっかく答えてもらったのにすぐに対応できなければ印象が悪くなるのではないかと思いました。
月一回であれば、あまり負担に感じることなく答えることができますし、エンゲージメントを測ることもでき、定期的に従業員の状態を確認できるGeppoに魅力を感じました。
ーーー現在どういった運用体制か教えてください。
齊田様:2021年2月より全社員対象ではなく、入社3年目以内の20代を限定的な対象としてスタートしました。
対象組織と人事で一緒に回答を確認し、気になる回答をした従業員には1on1を含めたアクションを実施し、情報収集をしているところです。
運用周期については、基本的には1か月以内に必ずアクションをして、解決や経過観察を含めて、従業員には何かしらの回答を出しているという状況です。
アラートが出た従業員には最優先で対応しています。以前、御社のカスタマーサクセスの方とのミーティングでアドバイスいただいた「曇りがずっと続いている方」については、3か月続いたタイミングでチェックを行いました。定期的にチェックしていきたいと思っています。
◆従業員の課題内容に応じて面談者を分けて対応した結果、突然の退職者が減少
ーーーGeppoの設問の中で、アラートが出た際に特に優先度高くアクションを行っているなどの運用はありますか?
齊田様:特に仕事と人間関係の場合は営業部にエスカレーションし、お客様先での仕事のやり方や、継続の話をしています。
将来的なキャリアやスキルアップについてはソリューション事業部にエスカレーションをしています。
実際にエンジニアのモチベーション低下を防げたと実感しています。
ーーー営業部において、記憶に残る事例などございますでしょうか。
内藤様:営業部としては、できる限りコミュニケーションを取るために打合せを行っているのですが、担当人数が増えてくると見きれなくなってしまい、状況を把握できなくなっていました。
Geppoを利用してから、そういった面が少なくなったのと、アラートが発生した際にはすぐに対応ができたので、大きな不調に陥る前に動くことができました。
Geppoを活用した事例としては、労働時間が長くなったことを不満に思っていた従業員のお客様先と話をした結果を従業員に展開し、不満を解消したことでモチベーションアップにつながりました。
お客様先とのやり取りは営業同士で行っており、先方の営業担当に改善いただくようにとお伝えしました。そこから先方のエンジニアさんに話をしていただくことで改善ができたと思っています。
ただ、どうしても改善が難しい場合は、お客様先を変えるという対応をしたエンジニアもいます。
ーーーソリューション事業部ではいかがでしょうか。
長塚様:配信開始のタイミングで勤続年数が短い従業員からアラートが出ました。
本来現場に出ないといけない仕事でしたが、体調を崩して在宅にならざるを得ない状況となり、お客様からどう思われているのかと不安を抱え、技術的な不安もあり、納期内で仕事が終えられないまま業務が増えていく状態での焦りなどが出た従業員が、一番印象的です。
私からは体調が最優先で、しっかり治したら現場に出られるという話と、仕事がどんどん増えているのは現場のお客様もわかってることなど、自身の経験も含めて伝えることで不安を取り除くようにしました。
翌月、Geppoのフリーコメントで、「自社の人と会話ができたということについて気持ちが晴れた、話せて良かった」と書かれていました。もしGeppoがなければ話を聞くこともできなかったのでGeppoを導入して良かったと感じました。
ーーー長塚様が従業員に対応する際、どのようなことに注意していますか。
長塚様:私はエンジニアで上長にあたるので、今の現場でも自身で改善していける良い考え方があるんじゃないか、という目線で話すことに重きを置いております。
ーーー離職に関しては減っているのでしょうか。
内藤様:営業部の印象としては、Geppoを通じて仕事面や対人面のアラートに対応をした結果、離職が減っていると感じています。毎年2~3名は退職者がおりましたが、Geppo開始以降は、急に退職するケースが減っています。
長塚様:私の管轄しているインフラソリューション事業部に関しては、Geppoを始めてから1名も退職者はいないです。
コロナ前は毎年2~3名くらいは退職者がいました。
ーーーGeppoを実施するメリットはどういったことがあるでしょうか。
内藤様:営業部としては、打合せの機会を全員に取れない中、Geppoを使うことによって全体が見えるので、面談対象の選定など時間が短縮できています。
アラートが発生したものを最優先に、アラートではないが気になる回答やコメント、全ての回答に曇りをつけている方を中心に打合せの機会を多くする対応ができています。
Geppoを使ってすぐに対応できるのがすごくいいかなと感じています。
長塚様:ソリューション事業部は、「本来気づかない声に、気づくことができる」ことがメリットだと感じています。
最初は、私も現場に出ている身なので、煩わしかったりするんじゃないかなとか、現場とまた違うやり取りになるのでどうなのかな、という不安もあったのですが、私が予想していたよりもはるかにきちんと回答してくれる人が多いです。
Geppo実施の際、「コメント内容を評価に使用することは一切ない」ということを伝えたことで、率直なコメントを書きやすいツールになったと感じています。
普段あまり気づかない、見過ごしてしまうところの対応ができるようになったのが良かったですが、今後も対応していかないと、うまく回らなくなると思うので気を付けたいと思います。
ーーーポジティブな回答に関する事例はございますでしょうか。
内藤様:晴れマークが続いているのを確認すると、現場で楽しくやれているのかなというのをすごく感じ、従業員との打合せをする際に、特に不満はなさそうかなという気持ちで望めます(笑)。
不調からの改善についても、対応した結果として見られるのでこちらとしても嬉しいです。
掛川様:営業部が対応した後のコメントは「これから心機一転頑張っていきたいと思います。」とか、「Geppoで状況を月ごとに連絡できて、実際に営業の方も現場に働きかけてくれているのでとても助かっています。」という、ポジティブな反応ももらえていて、すごく営業さんも安心できている印象があります。
ポジティブな回答の従業員に積極的に対応はしていないのですが、次に会った時のコミュニケーションの一環であったり、フリーコメントのところにGeppoと関係ない質問をしたりして、営業とコミュニケーションをしている印象です。
ーーーソリューション事業部はいかがでしょうか。自身のスキルアップや今後の成長に関するポジティブな回答などはございますか。
長塚様:やはりエンジニアなので技術習得したいという方もおります。
具体的な例でいうと、他部署の打合せに参加して勉強してみたいという方がいたので、当該部署の定例会に出席してもらっております。私の中では、この事例はポジティブととらえています。
自部署に戻ったときに共有することもできますし、回答者本人のモチベーションも高いです。
◆エンゲージメントスコアが大きく改善
ーーー会社としての今後の目標や展望などを教えてください
齊田様:今後の目標としましては、追加質問で設定したエンゲージメントのスコアの改善です。Geppoを半年運用して最初はかなりびっくりするような数字が出たのですが、半年運用しただけで、かなり数字が改善しました。
ーーーエンゲージメントのスコアは初回21年2月は-73、21年9月は-49まで上がっていてかなり良くなっています。内訳も、0~10の回答の中で低い回答である0~3の内訳も10%ほど減っていたり、7、8で回答している人が、1回目が17.7%だったのが、2回目は40.3%まで上がっているので、そこはかなり大きな改善点です。
齊田様:それがすごく嬉しくて、私達も一人一人と向き合って寄り添うことで、皆さんが安心して働いてくださるようになったということにとても感動しました。引き続き対応し、お客様先に常駐している従業員のことをきちんと見守っているので、安心して働いて欲しいです。
追加質問に関しては、「期待しています。」と答えてくださっている方もいるので、こちらも4問目を考えるのが楽しみになっています。従業員の新しい発見があり、趣味など会話のきっかけにもなっています。
掛川様:追加質問は時期に合ったものを設定するようにもしていて、掲示板に回答内容を掲示してコミュニケーションのきっかけにしたり、従業員と食事の時に話題になったりと、かなり面白いツールになっています。
ーーー御社はどういった人材がマッチしやすいのでしょうか。
齊田様:お客様先でのお仕事になるので、お客様が求めている仕事ありきでうまく合わせ、依頼されたことをしっかりやり、それをさらに自身のスキルアップにつなげていける人というのが当社にマッチしている人と考えています。
ーーースキルアップという点において、御社ではどういったスキルアップ環境がありますか
齊田様:新入社員は最初に新入社員研修が3~6か月あります。その後は先輩社員が教えます。他には社内の勉強会に任意で参加していただく形です。
ーーー勉強会はどれくらい開催されるのですか?
長塚様:会社のクラブ活動として、もくもく勉強クラブというのを2か月に1回くらいの頻度で行っています。
最近はリモート開催となり、もくもく勉強クラブをやりやすくなった面もあります。
参加人数は大体7名ほどです。自己成長の環境は特に大事にしています。
掛川様:他には、社内の掲示板やSlackのチャンネルに勉強会の告知をしています。
21年4月には2回実施して、1つはチャットボットを作るハンズオン研修、もう1つは、入社2~3年目くらいの若手が現場で学んだリスク管理をインフラの方向けに実施し、資料として共有しました。
インプットよりもアウトプットできる環境を作ろうというので、あくまでも任意にはなるのですが、自己成長できる環境ができています。
ーーー本日は貴重なお話ありがとうございました。