カテゴリー: Geppo導入事例

図1-Aug-31-2020-01-24-37-54-AM関東一円を営業基盤として総合建設業を営む石川建設株式会社。同社は石川雅之代表のもと、「顧客満足」「社員満足」「協力会社満足」「地域満足」の四本柱を基軸にビジョン経営を実現しており、建設業界でもいち早くGeppoを導入頂いた企業の一つです。

事例サマリテンプレート 石川建設

 

―社員は財産である。

こうした徹底したスタンスのもと、仕事のやりがいや人間関係だけでなく、心身の健康状態に対するケアも徹底しており、その一環としてGeppoも導入頂き、今年に入ってからは「健康経営優良法人2020」にも認定された同社。

「社員満足度」向上を実現していく上で、どのようにGeppoを活用しているのか、その秘訣について語って頂きました。

■石川建設で良かった、と言われる会社を目指す

渡邊(Geppo):まずはGeppoを導入した背景について教えて頂けますでしょうか。

石川様:当社はビジョン経営を推進しています。お客様からだけでなく、働く社員からも「石川建設で良かった」と言われるように、社員満足度を追求しています。仕事に対するやりがい、人間関係、そして心身の健康は「社員満足」とは切っても切り離せない要素であり、それを設問化しているGeppoは非常に相性が良いと感じました。

天笠様:毎月簡単なアンケート形式で、社員に負荷がかからない点も非常に良かったですね。PCだけでなくスマートフォンなどにも対応しており、ちょっとした時間で回答することができる。負荷をかけずにこうした調査ができるのは「社員満足」にもつながる思想だと感じました。

石川様:弊社では年に1回、自己申告書による調査を実施しています。これによって社員の状況がどういったものであるか、は把握するように努めてきましたが、やはり年に1回だと限界がある。Geppoは月に一回、手軽で負担なく回答することができる。これは社員満足度を追求していく上で有用なツールなのではないか、と判断し、導入を決断しました。

 

渡邊:貴社は従業員の皆様を「家族の次に大切な仲間」と表現するなど、従業員と向き合う姿勢が非常に強い印象をうけました。そのような考え方、姿勢は創業当初からのものなのでしょうか?

石川様:当社は創業80年、私で4代目になります。いわゆるオーナー系企業ですが、自分が社長になったら「ビジョン経営」をしたいと考えていました。就任以降は、ビジョンをとにかく徹底的に考えて、社員と共有することから始めましたね。

その過程で「社員満足」という言葉がでてきて、「石川建設で良かった」というフレーズに落とし込んでいきました。これは、お客様はもちろんのこと、社員からも、協力会社からも、地域からも「石川建設で良かった」と言われるような会社を目指す、ということ。これが我々のビジョンです。

顧客満足度、社員満足度、地域No.1。わかりやすいビジョンとシンプルなスローガンを作り、絵に書いた餅にしないように心がけました。

■ビジョンを人事施策、評価とリンクさせる

11-1渡邊:なるほど、そうした「セリフに落とし込む」手法は、サイバーエージェントが取り入れている「セリフメソッド」による目標管理にも近しいものを感じます。一方で、新しい経営スタイルへの変更に従業員の皆様はすぐに変化、対応することができたのでしょうか。

石川様:顧客満足、というのは今までもやってきたことであり、社員にとっても理解がしやすいんですね。一方で「社員満足」は最初理解が浅かったため、特に念を入れて、地道に対応していきました。

自己申告書や目標管理制度もこの頃から整えていきました。目標管理シートはビジョンとリンクしたものを項目に落とし込んでいくんです。

天笠様:シートの作成は各本部長がやるんですよ。各本部に即したリアリティのあるものを作っている。

積極性がどうとか、曖昧な表現はよくないんですよね。明るく元気な挨拶ができているか、5S・KYが徹底されているか、など具体的な項目に落とし込んでいます。これらは行動指針にもリンクしており、全てリンクしているんです。

石川様:それがきちんと実行され、シートの点数が上がれば評価や賞与に反映していく。会社の方針に沿って努力していればきちんと評価されるという正のスパイラルを作っていきました。とにかくここにコミットしましたね。

 

渡邊:素晴らしいですね、なかなかITベンチャーや人材系企業などの新しい企業でも「言うは易し」で、きちんとできている企業は少ないのではないかと思います。

石川様:自己申告書、そして年二回の目標の振返りがあるので、最低年に3回は面談の機会がありました。これは同業種・業態を見渡しても手厚く、回数としても多い方だったと思うのですが、それでもリアルタイムではなかった。

またこうした施策は時期に偏りがあり、タイミングが集中してしまう。するとひとつひとつの面談が薄くなってしまうという課題があったんですね。月に一回の面談で負荷を分散し、緊急の対応などに適切に対処していく必要を感じていました。合わせて建設現場は事業所が散らばっているので、従業員の声が届きづらい。こうした意味でも見逃しが減らせるのではないか?と考えて、Geppoを導入しましたね。

■社員満足に注力した結果、定着率が向上

渡邊:企業としての基本となる考え方、従業員に対するスタンスがすごいですね。実際、そのような施策の効果は見えてきているのでしょうか。

石川様:回答率は96,7%に到達していて、ほぼほぼ100%に近く、社員も理解してくれている感覚はありますね。

先程申し上げた通り、評価制度や表彰などともリンクさせ続けて、ビジョン経営の浸透を心がけている。それに合わせて、いろいろな価値観を共有しているので、会社が行う取り組みに対する理解度はそれなりにあるのではないかと思います。こんなアンケートはなんの意味はないよ、みたいな人は少ないんだと思いますよ。

実際、Geppoのスコアで見ても、例えば「人間関係」は曇り以上が95%。曇り以下が5%くらいしかおらず、高い数値になっています。

※Geppoの全社平均から見ても非常に高い数値となっています。

社員から「石川建設で良かった」といってもらうためには、人間関係がとても大切。働きやすい環境を目指しているので嬉しい結果です。実際、人間関係が悪いとメンタルにつながってきますしね。

天笠様:よく世間一般では、新入社員が3年で3割、5年で5割やめると言われていますよね。それと比較して当社は辞める社員が少なく、定着率が非常に高いと思います。このあたりにも「社員満足」を追求した効果が出ていると言えるのではないでしょうか。

さらに辞めてしまう理由というのは、人間関係や仕事のやりがい、あるいはメンタルヘルスなどと関連が深く、Geppoの質問項目はこれと合致していると思います。このあたりの状況がリアルタイムにつかめることも、この定着率の改善に役立っていると思いますね。

■一番Geppoを見ているのは社長。トップのコミットメントが前向きなコミュニケーションを生み出す

_______________渡邊:とても勉強になります、ありがとうございました。続いて、そのような「社員満足」の追求を、Geppoを使ってどのように実現しているか、その運用方法について教えて下さい。

天笠様:基本的には毎月のメール、そして社内掲示板で「アンケートに回答してください」と告知をしています。これがきちんと機能しており、回答率は96-97%と高い水準を維持できていますね。

そして閲覧権限は、社長と本部長しかみられないように限定しています。実際にフォローするのは本部長、あるいは社長なので、人事やシステム管理者は一切見ることができないようにしています。

 

渡邊:人事を介さずに運用している事例はGeppo導入企業の中でも珍しいですね。どのようにオペレーションを回しているのでしょうか?

天笠様:毎月本部長会議をやっており、そこでGeppoの回答については議論していますね。また週一で開催されている役員会でも議題に上がったりもします。とにかく頻度高く議論していますね。

場合によっては本部長がすぐにフォローします。Geppoはあくまで発見する手段であり、活かすも殺すも実行者次第。それを当社では本部長がやっているわけですね。あとは社長が毎日のようにGeppoを見ていますね(笑)

石川様:毎日見てますね(笑)バロメーターになっています。最近では社長が見ているということを社員のみんなも理解しており、私とのコミュニケーションツールになっていますよ。

Geppo導入直後はコメントが想定よりも寄せられてしまい、どう対処しようかと思案したものですが、いろいろ手探りで対応をしていく中で社員も私もだんだんと慣れてきた。当初は関係のないことや、ただのボヤキのようなコメントも寄せられたが、徐々に「(Geppoを)せっかくなら前向きに使おう」という人が出てきて、私に対する進言も増えてきましたね。

最近では明らかに「私(社長)に向けて書いてきているな」というものもたくさんありますよ(笑)それぞれのグループの体制やコミュニケーションなど、現場からの生の声が上がってくるのはとてもありがたいですね。

 

渡邊:社長が見てくれている、というのは従業員からするととてもありがたいことですね!

石川様:大きな進言だけでなくちょっとしたことでもいいんです。そういう小さな話についてもすれ違いざまに声をかけたり、「ちょっと今度ランチにでも行くか」と声をかけたり、そういうきっかけにも活用していますね。Geppoが社員とのコミュニケーションのきっかけになっているんですね。

■Geppoを契機に人事制度も立案。さらなる社員満足度向上を目指す

渡邊:聞けば聞くほどGeppoを徹底活用されていますね、ありがたいお話です。Geppoを活用していく中で工夫していることについてお伺いできますでしょうか。

天笠様:当社は4問目に物理的な健康状態を聞くようにしています。Geppoの3問目の質問(睡眠状態)はメンタル系の項目であり、建設現場ということもあって追加質問でリアルな身体の健康や病気についてもヒアリングするようにしているんです。

 

渡邊:心身ともに健康状態を聞かれているということですね。社員満足度向上のためには必須のヒアリング項目だと思いますが、実際それらの質問からアラートが上がってきたらどのように対応されているのでしょうか。

天笠様:まずは同じように面談をしますね。しかしながら3問目の「睡眠」について問題が出てきたときは、本部長に相談してもどうにもならない事が多い。そこでこの4月から制度として専門のカウンセラーに相談できる「メンタルヘルス相談制度」というものを作りました。これはGeppoをやっていく中で専門のカウンセラーに相談できる制度は必要だよね、となり新設された制度です。

石川様:メンタルのことは専門のカウンセラー、身体的なトラブルは産業医の先生に相談できる。このようにGeppoの結果の振り先、みたいなもの明確にして行っているんです。

他にもモチベーションなどに懸念がある場合などは、部署異動などを決断するときもあります。部署の異動が起こるということは、各本部長にとっても重要なことなので、自然と本部長たちの社員に対する意識は高くなるんですよね。

 

渡邊:聞けば聞くほど素晴らしい取り組みですね。正直ここまでしっかりと運営されているケースはあまり聞きません。

石川様:正直すべてがうまく言っているかどうか、を聞かれると、実際のところは社員のみんなに聞いてみないとわかりませんが、とにかくやらないよりいろんなことをやったほうがいいよね、という前向きなスタンスで臨んでいますね。このあたりもビジョンの浸透が前提にあるからできることだと思います。

■「健康経営優良法人2020」にも認定

ロゴ前2渡邊:その他にGeppo導入以降の変化はありましたでしょうか。

石川様:今年に入って、群馬県の中で健康経営を実践している好事例として、「健康経営優良法人2020」にも認定され、群馬県好事例集にも掲載されました。この中ではGeppoを実施していることも取り上げられています。

参照:健康経営事例集

 

当社では従業員のことを人材、ではなく人財と呼んでいます。顧客満足と社員満足は両輪であり、これからも社会へ貢献し、地域の模範となれるようビジョン経営を体現していきたいと思います。

 

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