株式会社リグア 管理部 人事・総務チーム
統括マネージャー
仲 益史 様
ーーーGeppoを導入いただいた背景をお教えください
仲様:離職対策が大きく、特に入社2年目で退職してしまう割合が4割近くいました。皆さんに期待して採用、研修をしたのにもかかわらず退職となってしまうと会社としても損失ですので、この問題を解決するためにサーベイの検討を始めました。
社内には従業員の意見を聞きすぎてしまうことは懐疑的で、こういったアンケートの導入は反対ではありました。しかし離職率の改善は、短・中期的にも企業の業績に直結すると考え、Geppoの利用を決断いたしました。
他社ツールも検討しましたが私の頭の中ではGeppo一択で、いま自分たちが知りたいものをシンプルに見られるという点でGeppoに決めました。
他社ツールは多機能ではあるが、分析なども含めて運用が大変な印象を持ちました。
Geppoは分析もシンプルだし、分析を手伝ってくれるので成果に繋げやすいと考えました。
ーーパルスサーベイだけでなく組織サーベイを実施しようと考えた背景を教えてください
仲様:管理部主導で実施しているプロジェクト「人気ナンバーワンプロジェクト」で、従業員がこの会社で働き続けたいと思う職場環境を作りたいということをテーマに、福利厚生やその他制度の改善・改良を行い、成果を何かで計りたいと考えておりました。
他社の従業員意識調査や360度評価の実施を検討しておりましたが、社内では導入に対してはどれも決め手を欠いている状態でした。
組織サーベイは上長の評価ではなく、所属組織に対してのことや、仕事へのやりがい、自身に対してのことだったり設問もコンパクトなので、私からするとソフトな印象でした。
あくまでも組織の目指したい方向と、従業員への理念浸透をさせていきたいという考えもあり、ブランドコンセプトを立てて、各部門ごとのビジョン・ミッション・バリューを作っていこうという事を組織サーベイを通じて定点観測することで、その浸透具合を測るため実施しました。
組織サーベイの方がもう少し改善・改良がタイムリーに結果として見たいという考えで、他社と比べるよりも、自社や組織の変化を見るほうが大事だと考えています。
ーーー御社では離職課題を感じているとのことですが、マッチしている人材はどのように言語化されたのでしょうか
仲様:これまでは暗黙知であり、あまり社内で言語化や共有ができていませんでした。
コンサルタントの採用は新卒と中途両方課題だったため、お客様対応に必要な要素を深堀りし、2021年9月より言語化を開始しました。
以前より適正テストを実施していたため、3年前に大量採用した中途社員が定着しなかったことがありましたが、定着しなかったことで、定着し活躍した人と定着しなかった人の特性が明らかになり、その差を分析することができました。
ーー Geppoの運用の体制や運用の方法について教えてください。
仲様:最初の案では、ボードメンバーと呼ばれる各組織長以上まで回答結果を共有しようと思っていたのですが、とても関心を持つ人と全く関心を持たない人の温度差が生じてしまう点と、回答結果に関心を持ちすぎてしまった方が、個人に対して詮索をする可能性がある点から断念しました。
閲覧者を最小限に設定し、回答内容に懸念があればボードメンバーにも共有するという形で運用しています。
運用にかけている時間は、月3時間くらいと、あまり手を取られていません。
①Geppoとの打ち合わせ、②フリーコメントの内容確認や自動アラート発生者抽出、独自アラート対象者の確認とLINEでの連絡、③ボードメンバーミーティングで共有というサイクルで運用をしています。
従業員とのコミュニケーションはLINEでの声掛けにとどまるケースが多いですが、会社が従業員を気にかけているということは伝わっていると感じています。
ボードメンバーミーティングでの共有は、Geppoとの振り返り時の課題点や管理部内で検討した提案がメインで、内容に大きな変化がない限りは報告しませんし、報告資料の作成も必要ありません。
現状、ボードメンバーにまで報告が必要な事例は出ておりません。
■「すぐやる・即行動」文化がGeppoの回答スピードにも影響し、早い打ち手が打てている。
ーー配信してから回答が集まるまで早いのですが、従業員の方々に浸透させるために行った施策はありますか。
仲様:特別行った施策はないんですよね。
Geppo導入初月に全体朝礼で周知を行い、Geppoからの自動リマインドのみで90%以上までは自然に回答率が上がってきています。
弊社のサービスポリシーにも、「24時間以内に回答する」ということを掲げています。
これはお客様に対してはもちろん、社内に対しても当てはまり、従業員はみんな理解しているため、リマインドされることは他人からの評価が下がるという風土があります。
この文化が染み付いているため、Geppoの回答が集まるのが早いと思っています。
ーー21年12月現在、導入5ヶ月でご活用いただいた中でGeppoの効果や解決した事例はございますか。
仲様:まずパルスサーベイについては、コメント内容を全て確認し、即時対応しようとしています。
誤解があるものに対してはきちんと説明し、もう少し話を聞かせて欲しい場合は電話や面談を打診しています。
面談の際は、従業員がもやもやしていることを解消するために情報提供ができればと考えており、その結果多くの従業員からお礼を言われるなど、現状では早期の離職防止に役立てられています。
ただ入社して間もない方はよくコメントを投稿いただけますが、社歴の長い方は遠慮してしまうのか何も投稿をされないことも多く、本当はもう少し意見を投稿をしてほしいと感じています。
ーーGeppoご利用背景に上げていただいた、入社2年以内の離職が減っている実感はありますか。
仲様:入社2年以内の従業員とのコミュニケーションの機会は多く、それによって離職対策ができていると感じていますし、実際に離職率が大幅に改善できております。
私自身がGeppoのコメントを把握して会話しており、特に入社半年以内の従業員とのコミュニケーション量は以前よりかなり増えています。
今までであれば入社1ヶ月面談と半年に1回の従業員面談の場しかコミュニケーションの機会が無く、その中では聞けなかったことがGeppoではポロッと吐き出してくれていたり、天気のスコアと照らし合わせたりとコミュニケーションが取りやすくなりました。
また、遠方の拠点にいるメンバーとのコミュニケーションも増えたので、Geppoが無かったら察知できなかったこともたくさんあると思っています。
■面談対象を絞り込めたことで対応が効率的かつ効果的に
ーー 対面での面談の変化はどういったことがありますか。
仲様:今までは原則、非管理職メンバー全員に対して、心身の健康状態を把握するため、面談を行っていましたが、Geppoの回答から面談対象の絞り込みもできるようになりました。
健康状態はGeppoの回答から問題ないと認識できますし、従業員の方から「私は面談しないで大丈夫です」と連絡がくることもあります。
面談の時間は1時間以内と決めており、人間関係や業務の負荷、業務内容、それ以外のことを含めて様々なテーマで話をしますが、天気の項目に合わせて何をメインに話すか事前に考えています。
ーー実際に退職懸念の把握と早期発見につながったのは、どういったケースでしょうか。
仲様:現状退職を止められたケースはありませんが、早く手を打つことができたと感じています。
ただ、Geppoを通じてアラートが出たことで面談前に「不安感の払拭」や「仕事のやりがいの話」、「体制変更の話」など管理職側として何を伝えたいのか準備ができ、手を打てているという実感があります。
これがなかったらびっくり退職になっていた可能性が高いです。
仮説を立てる材料が誰かの主観ではなくて本人の回答内容から予測することができるのはありがたいです。
ーー現場の上長はGeppoの導入は好意的だったんでしょうか。
仲様:特に悪い面はないので安心してくださいという話をしました。管理部が信頼されているということかもしれませんね。
担当上長とのコミュニケーションも遠慮なく意見を出し合う関係性はできていると自負しています。
ーー独自アラートはどのような条件で設定いただいているのでしょうか。
仲様:3問の設問の内、「対人」と「仕事」にポイントを置いて設定しています。
人間関係がおろそかになると一気に生産性が下がってしまうため、弊社ではまず「対人」を大事にしています。
次に仕事については、業務が増えていく中で、上長から業務に対する目的説明がなされていない場合、低下してしまう可能性があるので、仕事も気を付けています。
健康の変化要因は様々なので、この2つを特にポイントにしています。
ただ、個人だけを見るのではなく組織状態を見ることも大事で、組織の傾向が出ると考えています。
もちろん過剰反応するのではなく、どういった説明がなされていないのか、納得感のある仕事をやれていると感じられていないのか、そこを深堀りするために活用しています。
ーー組織サーベイのご活用の実感についてはいかがですか。
仲様:Geppoとの振り返りの中で、「新人が多く在籍する組織に課題がありそう」と助言されました。
そこで新卒社員に面談を実施したところ、レポートラインが明確になっていないことがわかり体制を整えました。
ボードメンバーへの報告は、Geppoとの振り返りの際に頂いたレポートを使用し、課題のある組織や助言頂いた項目について、改善の打ち手を人事や当該部署で決めて進めていくことを報告しました。
課題の中にはすでに要因が明らかになっており、改善が進んでいる内容も含まれます。
打ち手の進捗についてもボードメンバーミーティングの場で報告をするというサイクルを回しております。
ーー パルスサーベイと組織サーベイ両方実施いただいた中で感じていただいたメリットを教えてください。
仲様:シンプルに分けるとしたらパルスサーベイは「離職対策」で、組織サーベイは「理念浸透」です。
感覚で捉えていたものをGeppoから定量化し、コメントに対してアプローチして解決すれば従業員が満足して働いてくれるため、会社も良くなっていくというサイクルになります。
これまでは声を上げる人だけに発言権がありましたが、Geppoで全員に発言権があるという下地ができたため、自信を持って取り組んでいく裏付けになっています。
ーー最後に御社の特徴を教えてください。
仲様:弊社は「健康寿命を延ばし、生きることを楽しむ社会へ」をコンセプトに、主に接骨院のコンサルティングを行っており、お客様の成功を実現させたい会社です。
その分、お客様への深い踏み込みが必要で、お客様に貢献したいという想いはもちろんですし、お客様の成功を自分の事として一緒に喜べる人を求めています。
日本の抱える医療費や超高齢化といった問題に向き合っていける、社会貢献度の高い仕事かつAIに代替されることのない仕事だと考えています。
その点に将来性を感じていただけるのではないかと強く期待しております。
接骨院のコンサルティングだけではなく、健康サポート事業領域で一般向け商品「Dr.Supporter」という商品を今年リリースしました。
プロスポーツチームとのアドバイザリー契約やスポンサーシップ契約を結び、広く皆様にお手に取ってもらえるような機会も増やしました。
経営者が不得意なところを弊社が担うだけでなく、国民に直接届けられる良い商品をリリースしたことで、会社の成長も感じておりますし、従業員にとっても貢献感を感じられる職場です。
ーー大変貴重なお話をありがとうございました。