カテゴリー: Geppo導入事例

M3C_012009年にエムスリー株式会社と株式会社エス・エム・エスという東証一部上場企業2社のジョイントベンチャーとしてスタートした株式会社エムスリーキャリア。
「イキイキと働く医療従事者を一人でも増やし、医療に貢献する」ことをミッションに掲げ、医師・薬剤師の人材紹介サービスでは業界トップポジションを獲得。医療機関向けの経営支援や企業向けの健康経営事業、薬学生向けの就職支援なども展開し、創業より増収を続ける同社。
一方で事業が急拡大し、従業員数も増える中で様々な人事課題が発生したという。
2018年11月よりGeppoを導入し、人事主導による課題の早期発見から打ち手に繋げる仕組みをいかに構築していったかを、管理部人材開発グループ・採用責任者の野田浩(ノダヒロシ)様に語って頂きました。

事例サマリテンプレート:エムスリーキャリア様事例

■Geppoの導入目的は人事課題を早期発見する仕組みを作ること


Geppo満田:Geppoを導入した背景について教えて頂けますでしょうか。

野田様:当時、従業員数が500人規模になり、①会社カルチャーの浸透、②リーダー層の採用・育成、③社員状態の可視化、といった人事課題がありました。一部の組織長は50人のメンバーをマネジメントする必要性もあり、入社間もないメンバーやリーダー層の離職も発生していました。
当時は従業員の状態把握とケアのため、カウンセラー制度や人事による社員面談を実施しておりました。カウンセラー制度ではメンターが多く、対応の質や頻度にバラツキもありました。また人事による社員面談も、リソースが限られており必要なタイミングで実施できていませんでした。
そんな時にGeppoと出会い、シンプルで従業員負担が低く、効率的なフォローができるため、人事課題を早期発見する仕組みを実現できるのでは考え、導入を決めました。

M3C_05■本格導入に対する経営からの課題提示

満田:Geppoを導入するにあたり、本格導入に至るまで段階を踏んだとお聞きました。

野田様:はい。私からGeppo導入を経営に提案した際に、3点の宿題がありました。

・幅広く社員の状態を把握する上で高い回答率を実現できるのか?
・実名回答式で従業員は本音で回答してくれるのか?
・課題が発見された際に適切な対応が可能か?

これらを立証する上で、まずは半年ほど90名程度でスモールスタートしました。
運用フローの設計も必要だったので、私自身が主体者となり、フロー構築をしていきました。
結果、回答率は95%を超え、少なくとも3名の退職リスクを発見し、回避できました。その後、他の人事担当者でも運用できるフローを型化し、対象従業員を拡大する本格導入の経営承認となりました。私自身もGeppoの効果を感じることができた期間となりました。


■従業員一人ひとりの課題を発見するとともに組織課題の発見もできる


満田:Geppo導入後、どのように運用されているのでしょうか。

野田様:対象従業員を拡大しても、引き続き95%以上の高回答率となっています。
Geppoの機能であるアラートを中心に、従業員一人ひとりの課題発見に繋げています。課題がありそうな方とはメールでコミュニケーションを取ることや、毎月数人と人事面談を実施しています。

満田:どのような課題が発見できましたか。

野田様:従業員が記載するフリーコメントは、評価に関わること、自身の健康の悩み、オフィス環境要望など多岐に渡ります。例えば、コロナ禍で出社しないといけない従業員もいます。Geppoのフリーコメントで不安の声があり、人事からオフィス環境担当へ依頼し、ドアノブの消毒など実施するなど改善に繋げています。
また、仕事、人間関係、健康の3問の質問では、人によって回答基準が違うため、毎月の変化を見ています。回答結果が同じ【曇り】でも、Aさんは毎月【曇り】の回答。Bさんは毎月【晴れ】の回答で今月は【曇り】。こういった場合、【曇り】の意味が違うからです。
2年ほど活用しているので、組織体制の変更時や評価時期はアラートが発生するといった傾向も見えてきました。
個人課題の様々な発見だけではなく、組織課題も発見できています。

満田:組織課題については、どのようなことが発見できたのでしょうか?

野田様:顧客対応方針を変更した場合に、ある組織のメンバーのフリーコメントが「方針に納得がいかない」という内容が集中したことがありました。方針変更について、組織長とメンバーでコミュニケーションが不足していたため発生した課題でした。他にも、全社的にプロジェクトを推進している中で、本業とプロジェクトの業務を兼務するメンバーからは、プロジェクトにも最大限協力したいが周囲の理解を得ながら業務バランスをどう取ればよいか難しいという声があがりました。この件において、人事がハブとなり、事業部長、組織長、実際に課題提起したメンバーも巻き込み、具体的な問題の確認と相談、方針整理を行うことで、課題解決に繋げることができました。


■Geppoの機能をベースに活用していく


満田:自由設問ができる4問目の活用についてお聞かせください。

野田様:責任者が集まる会議で、評価の適正感や納得感が従業員モチベーションに起因していることを改めて実感することがありました。Geppoでも評価に関する声、評価時期のアラート発生などもあったため、半年に一度、4問目で評価に関する設問を設定しています。
現在は、上長からの前期の評価フィードバックや今期の目標設定について、実際のアクションのステータスが確認できる質問を設定しています。
この評価に関する設問を通じて、ある組織でスタッフ系メンバーの目標や評価に関する納得感が低いことが把握できたので、経営へ組織課題として報告し、改善にあたっています。

満田:他に運用面で強化されていることはありますか?

野田様:Geppoのアラート対応管理機能は活用しています。現在人事3名がGeppo運用に携わっていますが、人事のアクション履歴や面談履歴など全てこの機能で履歴化し、私が対応状況を全て確認しています。履歴が蓄積され、属人化しないことはメリットですし、「あの件はどうなってる?」などの確認作業もなくなっています。

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■人事主導で課題解決することで、よりよい会社に繋げていく


満田:改めて2年ほどの活動の感想・成果を教えてください。

野田様:人事主導による高頻度な従業員の状況把握ができ、かつ対応品質も高く仕組み化できていることでしょうか。以前と比べ、問題が大きくなる前に課題を捉え、早期解決に繋げることが出来ていると思います。これに伴い、前述した全社で運用するカウンセラー制度は廃止しました。
また、Geppoのきめ細やかな個別フォローも含め、採用改善、入社者への受け入れ改善が功を奏し、結果的に離職率も2018年と比べ改善しました。

課題解決を実践する人事として、従業員との信頼関係が醸成され、経営からは、これまで発見できなった現場課題を捉え、改善する活動も評価を獲得しつつあると思います。また側面支援として事業部のマネジメントをサポートできる体制にもなっています。
これに甘んじることなく、今後もより効率的かつ効果的に隠れたアラート対象者を抽出しフォローしていきたいです。また、ポジティブな変化をした従業員を抽出し、組織活性化に活かすこと、個人課題の傾向分析から組織課題の発見に繋げることを推進していきたいと思います。

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