組織サーベイのみ2022年12月と2023年6月に実施いただいた医療法人すずらん会様。
医療業界における運用とともに、Geppoのカスタマーサクセス担当(以下CS)への高評価をいただいております。
人事部顧問の辰巳 浩之様に詳細をインタビューさせていただきました。
1.Geppo導入のきっかけ
2.組織サーベイの実施の感触と打ち手
3.組織サーベイ利用のメリット
4.今後の展望と求めたい人材について
1.Geppo導入のきっかけ
―――Geppoを導入いただいたきっかけを教えてください。
辰巳様:22年11月に人事として入社後、各職員へのヒアリングを進める中で、あまり良い状態ではないことを感じました。 職員が感じている不満や満足度合いを把握し、問題点を理解するために導入したことがきっかけです。
直接会う機会がないと、いったいどういう人が自分の上にいて、どういった想いをもって仕事をしているのかが伝わりにくいことや、経営方針に触れていないことで理解度が低い、各サービスに与えられている予算収支、その他目標に関しても一切知らない方がいるという状況の中で勤務されていることは良くないため、意識を統一するために情報を送れるようにしたいと感じました。
―――入社されてすぐに職員へのヒアリングをされたとのことでしたが、どういった思いで実施されたのでしょうか?
辰巳様:人事という立場で、職員がどういった方がいらっしゃるのかというのを各現場に訪問し理解することが最初の仕事だと考えているため実施しました。
―――今回個人サーベイではなく、組織サーベイのみ、かつ匿名での実施はどういった意図があったのでしょうか?
辰巳様:前職で実施していた毎月のサーベイでは、実施後アクションプランを考えて実施するという時間的猶予が無かったため、アクションの実行率とともに回答率も低下してしまっていました。 そういうことを繰り返したくなかったため、いただいた回答に対して、しっかりと打ち返してから再度サーベイを行うという半年に一回の組織サーベイを実施する流れにしました。 匿名にしている理由としては、記名では本音ベースの意見が出にくいのかなと思ったからです。
2.組織サーベイ実施の感触と打ち手
―――現在2回実施いただいた中で、1回目の結果は率直にどのような感触でしたか?
辰巳様:本音ベースで回答が出たかなと思っています。 大きく4部門ある中で、突出して良い結果が出ている部門はeNPSのスコアがプラスになっておりスコアも良い結果となっています。 ただ、あまり良い結果ではなかった部門に関しては、課題点が明確に発見できた印象です。
―――1回目の結果から打ち手をどう検討されたのでしょうか?
辰巳様:まずは4部門内のチームワークの醸成を図ろうと考えました。 各責任者による職員への面談をするように指示し、一人当たり30分程度の面談についてレポーティングしてもらい、集約をしました。
各職員と上司がコミュニケーションをあまりとれていないということもありました。 上司側はコミュニケーションを取っていると考えていましたが、私が各職員にヒアリングした際にはコミュニケーションを取れているとは考えられない状況だったため、チームマネジメントとしては良くないと考えました。
特に医療介護業界は人材不足が厳しくなってくるので、新入社員に対しても入社1か月はアテンドするように指示しました。 そこからまずはチームマネジメントとしての足場を固めることが大事だという考えです。
―――面談は各責任者によってスキルのばらつきが出てしまうかと思いますが、内容の指示までされたのでしょうか?
辰巳様:面談の内容について各責任者にテンプレートを渡しました。必ずこの内容を聞くようにと定型化することで、スキルに関係なく確認できます。
【以下図 面談のテンプレート】
入社1か月の面談については、フリーディスカッションで行ってもらっています。 項目を指定して面談すると、面接感が出てしまって新入社員が壁を感じて一歩引かれてしまう可能性があるので、あくまでも雑談ベースで関係構築を主軸に行ってくださいと伝えています。
―――各部門長への報告はどのように実施しているのでしょうか?
辰巳様:貴社CSからいただくレポートを基に報告しています。 結果の低い部門長は落ち込んでおりました。 自分ではうまくやっていたつもりだったのに結果として低く出ていた事は責任を感じて落ち込むのも責任者の仕事だと考えています。 ただそれで終わりにするのではなく、ある程度の道筋として、マネジメントに関する動画を管理職会議の中で見て普段の振る舞いの振り返りや意見交換をしています。あとはご自身で学んでいかないといけないと思います。
―――具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか?
辰巳様:2020年に医療法人になってからまだ3年なので、これまでは目の前の業務に取り組んでいましたが、自身が預かっているチームのメンバーをマネジメントしていかないとこれから大きくなっていくのは難しいかなと感じています。
医療業界という特性上、専門性が強く、マネジメントの経験がない方もいるので、第一歩の部分を支えるようにしています。組織サーベイの結果で良い結果が出ている部門は、従業員のモチベーションを盛り上げているのは見ていてもよくわかりますし、従業員のことを考えてくれていることが伝わっています。 毎月の予算も伝わっているので、従業員も把握して業務をしています。
3.組織サーベイ利用のメリット
―――Geppoの組織サーベイを実施するメリットを教えてください。
辰巳様:率直に申し上げて、Geppo以外にも情報収集したところ、他のサーベイは設問数が多すぎるという印象がありました。 回答率100%を目指したかったので、設問数が少なく、設問の内容も含めて一番優れていると思い導入しました。
サーベイ2回実施後はeNPSのスコアや説明因子の改善もしておりますし、採用面接でも定期的に従業員満足度調査を実施していることをお伝えすると、以前の会社ではそんなことが無かったとおっしゃる方が多く非常に反応が良いです。
―――Geppoへの期待点はどういったところにご満足いただいているのでしょうか?
辰巳様:長く人事の仕事に携わっているのですが、結局何で選ぶかで言うとついていただく担当の方で選んでいます。CS担当者の分析が確かで、データからよくぞここまで読み取るなと思っておりますので、現在継続してGeppoを利用するのは、CS担当の人間力でそれが大事だと思います。
4.今後の展望と求めたい人材について
―――貴法人としてはどういう状態がゴールとお考えでしょうか?
辰巳様:人材がいないと成り立たない業界ですので従業員のエンゲージメントがすごく大事だと考えています。
トップや組織長と従業員との認識乖離を減らしていくために、コミュニケーションを取っていき、お互いの意識を高めあうことを見せるために、部門長と経営管理職に関しては、KPIを導入して評価をするようにしております。
―――貴法人が求めたい人材はどういった方なのでしょうか?
辰巳様:スキルアップを尻込みせずにされる方です。 部門によっては複数のスキルを求められる職種があるので、専門に特化した仕事のみをするのではなく、資格の取得や様々な職種にチャレンジしてほしいと考えています。
やはり複数の職種の仕事ができると、本人の評価はもちろんですが、困ったときにフォローや相談しやすい関係性ができてくるので、特定の業務しかできないより、複数の業務を担うことができる人材を求めたいと考えています。
―――本日は大変貴重なお話ありがとうございました。