2021年4月よりGeppoをご利用頂き、その高い活用度から前回2022年1月にお話をお伺いしました。(https://www.geppo.jp/blog/shibuyarex)
そこからさらに活用を進めていただく中で、特に組織サーベイの運用ステージが変わったと実感いただいており、どのような活用を経て実感いただいたのか、組織サーベイを中心に渋谷レックス株式会社代表取締役社長渋谷 裕司様にお話を伺いました。
- 現在の組織サーベイの運用について
- 活用の効果実感とステージの変化について
- 今後の展望
1.現在の組織サーベイの運用について
―――現在のGeppoの運用体制について教えてください。
渋谷様:運用体制はこれまでと変更しておらず、全体管理者は私含めた役員2名、限定管理者はパートさんの回答のみ確認できるようにしています。
配信者は61名(23年6月現在)でパートさんがメインとなっております。
―――組織サーベイを3か月に1回実施いただいておりますが、実施後どのようにフィードバックをされていますか?
渋谷様:毎月の個人サーベイとは違いアラートがないので、Geppo管理者間で意見交換をしている為、同じ方向感で改善を進めることができています。
eNPSの回答理由コメントや勤続意向の回答結果を優先的に見て、退職の考えがありそうな方に対して誰が面談するかを決めてから実施するようにしています。
説明因子では、パートさんから「倉庫勤務のため夏は暑く、冬は寒い」というの課題をいただいていました。
会社として様々な対応をしておりますが、eNPSのコメントに「環境的に自分は続けられるが、他の人にはちょっと難しいのではないか」といったコメントなどもいただくので、改善ポイントの1つになっています。
上司の因子に関しては、管理する人数が多いのでマネジメント層の研修が必要など経営課題としてとらえて、改善検討のきっかけになることが多いです。
回答者側には誰が管理者権限を持っているかを周知しているので、管理者側もルールとして権限がない人には展開しないことを徹底しています。
2.活用の効果実感とステージの変化について
―――現状まで組織サーベイを実施してよかったことを教えてください。
渋谷様:前回と近い話になってしまうかもしれませんが、一番気にしているのは「離職」でした。
組織サーベイの回答で退職の意向がみえても、まだ確定しているわけではないため、先回りしてアクションを行うことができ、退職を未然に防ぐことが可能になります。
退職の意向があった従業員に話を聞き課題解決につなげられたことで、退職しない決断をしてくれて、次の組織サーベイの勤続意向が前回より良くなったというケースがありました。
組織サーベイを実施することで、経営側が危機意識をもって情報収集をし、課題への気づきの機会となり、アクションを行うことで離職防止につながっています。
実際に、勤続意向の回答が1点から5点になって現在活躍してくれている従業員もおります。
―――勤続意向が良くなった方の説明因子はどのような印象がありましたか?
渋谷様:印象に残っているものとしては、説明因子が高く会社に対して不満が少なかったので、そもそも辞める必要がないのに低い回答をした方がいました。
話を聞いても会社に対して不満はなく、本人が難しいと思っていた部分を深ぼって話を聞くことでよくなったケースがあります。
他には、従業員自身の考え方に課題があると会社が感じている方に対しては、面談の中で繰り返し会社としての考えを伝えて理解してもらうことに努めたところ、勤続意向や説明因子が良くなったケースがあります。
ケースバイケースにはなりますが、Geppoが無かったら気づくことが出来なかった内容になるので、情報収集の手段として必要だと考えています。
―――人の考えを変えることはなかなか難しいと思いますが、面談の中で注意していることはありますか?
渋谷様:自分で決めさせることです。サーベイも自分でその選択肢を回答するわけで、最終的に決めるのは本人なので、会社から言われて決断するのではなく本人の意思を大切にしています。
そのように運用を進めることで離職0につながり、現在は活用ステージが変わったと感じています。
―――活用のステージが変わったというのは具体的にどういったことでしょうか?
渋谷様:もともとは離職課題からGeppoを活用しており、優先順位として、説明因子はeNPSや勤続意向の回答と比べて低くなってしまっていました。
説明因子の内容自体はすぐに進めるというよりは、中長期的に改善するものになると思うので、すぐに対応ができるのは離職対策のための面談でした。
組織サーベイの回答結果から先ほどお話した対応を進めた結果、離職0になりました。
そのため、現在は各説明因子から見た課題をどのように良くしていくのか方向性のヒントになっていくようなステージになり、これからも長く働いてもらえるような施策を行っていきたいと考えております。
―――従業員側から何かお声はありましたか?
渋谷様:「知ってほしい感」を出している方もいて、その方に話を聞くことでよい結果につながっていると思っています。
やはりアクションは絶対にしないとダメだということは改めて感じていて、対応が抜けてしまうことは許されないくらいにした方が良いです。
そうしないと機能しなくなってしまい、意味がなくなってしまいます。
―――組織サーベイの配信頻度を3か月に1回にしているのはどのような理由からでしょうか?
渋谷様:3ヶ月に1回の方が、徐々の変化も含めて網羅的にみられる気がしています。
1年に1回や半年に1回だと、回答者側が前回の回答を覚えていないケースが多いので、思い付き感が強そうな気がしています。
また、弊社の人事考課や四半期会議のタイミングにも合うため、3か月に1回の実施(4月、7月、10月、1月)としています。
前回の回答を従業員が覚えているからこそ、「前回と同じです」といったコメントが良くも悪くもあると思います。
3.今後の展望
―――Geppoを今後どのように活用していきたいですか?
渋谷様:先ほどお伝えした通り、活用のステージが変わったと思っているので、離職だけでなく説明因子のなかで課題がある項目に関して、経営課題として施策の検討を進めていこうと考えています。
―――新卒採用を進めている中で、お伝えしたいことはありますか?
渋谷様:採用時にGeppoがあることは伝えております。
やはり組織サーベイだけでなく個人サーベイ含め、サーベイの結果は「従業員の声」として、課題のある設問は「経営課題のヒント」と認識し人材育成や施策の実行など取り組んでいけており、非常に風通しの良い環境ができております。
求職者の方にも、上げた意見が改善される可能性があるということは知っていただきたいと思っています。
―――本日は大変貴重なお話ありがとうございました。