近年、オフィスに出社せず仕事に取り組む「リモートワーク」や「テレワーク」という勤務スタイルへの注目が集まっています。東京オリンピック開催時の混雑緩和に向けて検討していたところを、新型コロナウィルス対策として、導入を前倒ししている企業も少なくないでしょう。
今回は従業員に在宅勤務を推進しようとする企業に向けて、コミュニケーションツールを紹介します。これからリモートワークをスタートしようと考えている企業に、参考にしていただきたい内容です。
※実際に弊社(ヒューマンキャピタルテクノロジー社)のテレワークに対する取り組みはこちらにまとまっておりますので、合わせてご参照ください。
https://www.geppo.jp/blog/geppo-remote-work
①高まるリモートワークへの関心
新型コロナウィルスの流行や東京オリンピック開催時の混雑緩和のために、社会全体でリモートワークの導入が推奨されています。一方で、いざリモートワークに切り替えようとしても、どんなツールが必要になるのかがわからないという人事担当者や管理職も少なくないでしょう。
今回は今まさに急務となっているリモートワーク導入のために、必要となるコミュニケーションツールについて説明します。用途に分けて7種のツールを紹介しますので、自社・チームにあったツールの導入を検討してください。
②リモートワークに必要なコミュニケーションツール
リモートワークに必要なコミュニケーションツールの機能は、大きく分けると次の3つに分類できます。
●オンラインチャット
オンラインチャットはリモートで仕事をする際のコミュニケーションを円滑にするものです。チャットはメールのような1通1通のやりとりではなく、複数名が同時にメッセージを送り合い、顔を合わせていない相手とも活発なコミュニケーションをとることができます。
また、プロジェクトやチームごとにコミュニケーションルームを作成し、情報やファイルを共有できる点も特徴です。これまで社内ネットワーク上で編集していたファイルをルーム内で管理することで、メンバーが異なる場所にいてもアクセスしやすくなります。
●オンラインビデオ会議
オンラインビデオ会議の機能は、離れて働く仲間の顔を見て話をするためのものです。MTGや面談、勉強会など、「1対1」、「1対多」での対面コミュニケーションを行う際に力を発揮します。
特にリモートワークを実施する際には、チームのメンバーがそれぞれに別々の場所で勤務することになります。複数名が別々の場所から同時に会話ができるという点で、メンバー全員が自宅などで勤務するリモートワークを実施する際に重宝するツールです。また、通話しながら画面共有ができるツールなら、資料の共有・説明といった場面で、ただのビデオ通話よりも幅広い使い方ができるでしょう。
●コンディション管理
コンディション管理の機能を持つツールに期待されるのは、離れて働くメンバーに対するケアの役割です。リモートワークによって顔を合わせる機会が減るからこそ、メンバーがどのようなコンディションで仕事に取り組んでいるかを把握することが重要です。
日々のコミュニケーションを活性化するツールに加えて、潜在的な意識を可視化するツールを活用することで、従業員がオフィス以外の場所で働くことに負担を感じたときに、素早くフォローできるでしょう。在宅勤務を開始する際にはメンバーのコンディションを把握・管理するツールの導入も効果的です。
③オンラインコミュニケーションツール7選
リモートワークをスタートする際には、「オンラインチャット」、「オンラインビデオ会議」、「コンディション管理」という各種ツールを組み合わせて導入するといいでしょう。次に、それぞれのツールの代表例を紹介したいと思います。
●チャット機能がメインのツール
・slack
slackはメールに代わるビジネスコラボレーションアプリです。チームのコミュニケーションをプロジェクトごとに切り分けることで、ビジネスシーンにおける情報交換やタスク進行を最適化します。チャンネルと呼ばれる共有スペースでは、社内・社外問わず、メンバー同士で円滑にコミュニケーションをとることが可能です。
▼画像出典およびslackについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://slack.com/intl/ja-jp/
・LINE WORKS
個人のコミュニケーションツールとして、多くの人が日々使用しているLINE。そのビジネス版アプリが、LINE WORKSです。プライベート用とは異なる仕事用アカウントで、使い慣れたLINEをビジネスシーンでも利用できます。プロジェクトに必要なノートや予定、ファイルの共有もストレスなく行えます。
▼画像出典およびLINE WORKSについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://line.worksmobile.com/jp/
●ビデオ会議機能がメインのツール
・zoom
zoomはホストが作成したルームのURLを訪れるだけで、ビデオ通話に参加できるオンラインビデオ会議ツールです。無料版であっても、1対1なら無制限に、3端末以上の接続の場合は40分間のビデオ通話が可能です。まずは無料で使用し、その便利さ・快適さを実感できるでしょう。
▼画像出典およびzoomについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://zoom.us/
・Hangout
HangoutはGoogleが提供しているビデオ通話アプリです。Googleアカウントを持っている人であれば、無料で簡単に使用できます。参加者のGoogleカレンダーにHangoutの予定を登録しておけば、予定をクリックするだけで、メンバーとのビデオ通話がスタートします。
▼画像出典およびHangoutについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://hangouts.google.com/
●チャットとビデオ、両機能に対応しているツール
・chatwork
chatworkは日本発のビジネスチャットアプリで、チャットはもちろん、ビデオ通話やファイル共有など、ビジネスシーンで必要となるコミュニケーションを幅広く網羅しています。セキュリティ面での信頼性も厚く、大手から中小企業、官公庁まで、25万以上の企業・団体が導入しています。
※2020年3月時点。
▼画像出典およびchatworkについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://go.chatwork.com/ja/
・Microsoft Teams
Microsoftが提供しているオンラインツールです。使用条件は「Office365」を導入している端末であることです。 機能としては、チャット・音声通話・テレビ会議に対応しています。また、WordやExcel、PowerPonitといった他のOfficeファイルの共有・管理も簡単に行うことができます。
▼画像出典およびMicrosoft Teamsについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software/
●コンディション管理機能を持つツール
・Geppo
Geppoはリクルートとサイバーエージェントが持つノウハウによって構築された従業員のコンディション変化発見ツールです。コンディションを診断される従業員が行うのは、月に1回のサーベイに回答することだけ。回答内容を自動で分析し、従業員のコンディションを可視化します。
また、導入後に担当者の負担を軽減するために、「入力促進」や「回答読み込み」、「アラート設定/エスカレーション」などはGeppoのオペレーターが代行。管理者と回答者、双方が煩わしさを感じることがないため、無理なく運用できます。
リモートワークで顔を合わせる機会が減ってしまうからこそ、従業員のコンディション変化を把握し、必要に応じてケアすることが大切です。
▼画像出典およびGeppoについての詳しい情報は下記をご覧ください。
https://www.geppo.jp/
④まとめ
新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、多くの企業が急務としている在宅勤務・リモートワークへの切り替え。公共交通機関での通勤を回避し、1つの空間に大勢が集まる機会を軽減できる効果がある一方で、チームのメンバー同士でこれまでのように顔を合わせることができなくなってしまうでしょう。
離れて仕事をすることで業務が効率化され、快適な環境で仕事ができるようになるという側面もありますが、離れて働く環境では各メンバーの心境やコンディションを把握することが難しくなります。そのような状況では、通常よりもコミュニケーションを大切にし、仲間のケアを意識的に行うことが必要です。
今回紹介したコミュニケーションツールは一例です。リモートワークを導入する際には、オンラインでのコミュニケーションを活性化するツールの活用を、ぜひ検討してみてください。